子どもがオンライン英会話で「疲れる」のはなぜ?おすすめの対処法も解説
オンライン英会話のレッスンを終えると、子どもの表情がどこかぐったり——。「どうしたのかな?」「大丈夫かな?」と心配になりますよね。
子どもが疲れた表情を見せるのはオンライン英会話に限らず、どの習い事でもあり得ることです。特に始めたばかりのうちは、本人のやる気とは裏腹に疲れやすい傾向にあります。また、ひと口に「疲れる」といっても、その原因はさまざま。緊張から来る心の疲れだけでなく、姿勢や目の酷使による身体の疲れ、慣れない英語の処理がもたらす頭の疲れも考えられます。
本記事は、大手進学塾で約20年間にわたり英語指導に従事し、現在はオンライン英会話を筆頭に新しい英語学習サービスの開発に携わる、クラウティ教育研究所の有馬剛介所長が監修。子どもがオンライン英会話で疲れる理由と、その対策について解説します。
目次
子どもがオンライン英会話で疲れてしまう理由と対処法
オンライン英会話のメリットは、時間も場所も選ばず、自宅から気軽に受講できることにあります。その反面、画面越しのやり取りといったオンライン英会話特有の環境により、疲れてしまうことがあります。
ここでは、子どもが疲れてしまう具体的な理由を挙げながら、疲れを軽減するための対処法を紹介します。
レッスン時間が長いから
オンライン英会話は1レッスン25分が基本です。ただ、特に幼児や小学校低学年の子どもにとって、25分間みっちりと画面に集中し続けるのは簡単なことではありません。
また、パソコンにしても、タブレットやスマートフォンにしても、画面に集中していると前傾姿勢になりやすく、首や肩に疲れを感じることがあるほか、長く画面を見続けていると、目の疲れにつながることもあります。
対処法:レッスン時間を10分程度にする
オンライン英会話の多くが1レッスン25分を基本としていますが、なかにはレッスン時間を柔軟に選べるサービスも。たとえば、オンライン英会話 クラウティもそのひとつです。クラウティのレッスン時間は25分と10分から選択できるため、レッスンに慣れないうちや疲れが見て取れるときは、無理せず10分を選ぶことができます。
25分のレッスンの場合も、無理をする必要はありません。集中が切れたり疲れが見えたりしたら、途中で切り上げても大丈夫です。無理に最後まで受講させることが、かえって「英会話は大変」「英会話はつらい」という後ろ向きなイメージにつながりかねません。
難易度が子どもに合っていないから
講師が何を言っているのか、わからない——。これは心の負担になりやすく、疲れの一因になります。レッスンの難易度が子どもに合っていない可能性もあるため、難易度の見直しが必要なサインかもしれません。
対処法:子どもが理解できるレッスンを選ぶ
英会話に限らず、「理解できる喜び」はモチベーションを支える大きな要素のひとつです。「わかった!」「できた!」というポジティブな体験を積み重ねることが、子どものやる気を後押しします。子どもが理解できるレッスンを選ぶことは「わからない」という失敗体験を植え付けないための、前向きな選択といえるのです。
また、単語の意味や熟語の用法を必要とするレッスンではなく、フォニックスのような、意味よりも“音”にフォーカスしたレッスンに切り替えるのもおすすめです。
フォニックスの学習とは、「この文字はこんな音になる」「文字が組み合わさるとどんな音になるのか」といったルールを学ぶこと。習得すると、初めて見る単語でも読み方の見当がつきやすくなるため「わからない」と疲れた表情を見せていた子どもから、「できた!」の笑顔を引き出せるのではないでしょうか。
講師が子どもに合っていないから
子どもに限らず、初対面の人や知り合ったばかりの人との会話は疲れるものです。特にオンライン英会話は、講師と一対一のレッスン。相手との相性があまり良くないと無意識のうちに気をつかい、心の疲れにつながりやすい傾向にあります。
対処法:相性の良い講師を探す
オンライン英会話は在籍する講師の数が多く、相性のいい講師を選びやすいというメリットがあります。特に始めたばかりのうちは、いろいろな講師のレッスンを受けてみてはいかがでしょうか。
レッスンを受ける前に、保護者が講師のプロフィールをチェックするのも対策のひとつ。プロフィールに記載された担当カリキュラムに子ども向けのレッスンが多くあると、その講師は子どもの対応に慣れていると考えられます。また、「子どもに優しい」「ゆっくりと話してくれる」といった口コミも、ひとつの目安です。
画面越しならではのストレスがかかるから
講師との相性は問題なさそうなのに子どもが疲れた様子を見せる場合、画面越しのコミュニケーションというオンライン英会話特有の学習環境が、疲れの一因になっている可能性があります。
画面越しでは相手の表情や雰囲気が読み取りにくいため、コミュニケーションにちょっとした目詰まりが生じることがあるのです。また、小さな画面を至近距離で見続けていると、目や身体の疲れにもつながります。
対処法1:親も一緒に受講する
これを解消するには保護者も一緒に受講し、さりげなくサポートすること。親が寄り添うだけでも、子どもの安心感につながります。また、子どもが不安な表情を見せたときには「大丈夫。ちゃんとできているよ」と声を掛けてあげるのもひとつの方法です。
対処法2:モニターをTV画面に出力する
パソコンやタブレット、スマートフォンの画面をテレビに映し、より大きな画面でレッスンを受けるのもひとつの方法です。テレビなら画面と距離をとっても見やすく、至近距離で画面を凝視するよりも圧迫感が軽減。画面と距離を取ることにより、目や身体も疲れにくくなります。
受講タイミングが合っていないから
仕事の疲れを感じ、趣味や習い事に没頭しようにも集中できない——。これは大人にとっても、珍しいことではないはずです。
幼稚園や保育園、小学校から帰宅した直後や空腹の時間帯にレッスンが重なっているとなかなか集中力が続かず、レッスンが終わった後にどっと疲れが出てしまいます。
対処法1:受講する時間帯を変える
帰宅から間もない時間帯にレッスンを受けている場合、時間帯を変更してみましょう。たとえば、休日のお出掛け前、午前中に受講してみてはいかがでしょうか。
体力も集中力もあまり消耗していない時間帯を選ぶと、子どもの様子が変わることがあります。
対処法2:立って受講する・クッションを活用する
どうしても時間帯を変えるのが難しい場合には、いつもとレッスン環境を変えてみるのもひとつの手です。疲れていると集中力を保ちづらくなるため、じっとしていることがストレスになるケースもあります。
身体を自由に動かせるよう、立ちながらレッスンを受けるのもおすすめ。また、クッションに座るだけでも、身体への負担軽減が期待できます。
無理なく続けられるオンライン英会話サービスの選び方
子どもが疲れてしまう原因と、その対策を紹介してきましたが、無理なくレッスンを続けるためには、オンライン英会話のサービスそのものを見直すことも対策のひとつになります。
ここでは、子どもが楽しく疲れにくく、無理なく継続するためのサービス選びについて解説。サービスを切り替えるにも、これからオンライン英会話を始めるにもチェックしたい、4つのポイントを紹介します。
レッスン時間を柔軟に変えられるか
疲れの原因と対策でも紹介したとおり、25分間みっちりと集中し続けるのは、簡単なことではありません。
また、子どもの集中力はその日の体調や気分によっても変わるため、25分、もしくは10分から選択できるクラウティのように、レッスン時間を柔軟に変えられるサービスを選ぶようにしましょう。
子どもの様子を見ながら「今日は10分で切り上げよう」という判断も無理なくできるほか、子どもが「もう少しやりたい」と思えるうちにレッスンを終えることで、次回への意欲にもつながります。
ゲームなどエンタメ要素のあるレッスンがあるか
毎回のように「これから英語の勉強だ!」と身構えてしまうと、疲れやすくなってしまいます。子どもが楽しく、リラックスしてレッスンに臨めるよう、ゲームやお絵描きといったエンタメ要素のあるレッスンが用意されているかどうかもチェックポイントです。遊びの延長のような感覚で、レッスンに集中しやすくなります。
また、子どもが疲れてしまう理由のひとつが「間違えたらどうしよう」という不安感です。それがゲームを交えたレッスンなら、間違いもプレーの一部。
ダイレクトに「正解・不正解」を突き付けられず、楽しみながら自然と英語を修正できるため、安心して間違えられる環境が確保されやすいのです。
「子ども専門」の講師が多数在籍しているか
オンライン英会話のレッスンに限らず、習い事を始めたばかりの子どもにとって、講師は見知らぬ大人です。さらには慣れない英語のレッスンともなれば、疲れてしまうのも無理はありません。
これを軽減するには、「子ども専門」の講師が多く在籍しているかをチェックしましょう。子どもへの対応に慣れた講師なら、子どもが特に緊張しやすいタイミングも把握していることが多いでしょう。
英語ネイティブかどうかにこだわりすぎず、まずは「子どもへの対応」を基準に講師をチェックしてみてはいかがでしょうか。
予約の柔軟性が高く、当日キャンセルしやすいか
オンライン英会話を継続するための工夫のひとつが、受講の曜日と時間を固定化し、習慣づけることです。とはいえ、慣れないうちは無理をする必要はありません。
子どものコンディションを第一に、疲れが見て取れるようなら当日でもレッスンをキャンセルできる、予約の柔軟性が高いサービスを選ぶようにしましょう。
我が子に合った受講のスタイルを見つけよう
多くの場合、子どもの疲れは慣れない活動に取り組んだ結果でもあり、見直しが必要なサインでもあります。特に「レッスン後、毎回のようにぐったりしている」「受講前からレッスンを嫌がる」ような場合、レッスン時間や難易度、受講頻度を見直すタイミングです。
また、レッスンの最中に疲れを見せ始めた場合にも無理はさせず、途中退席の判断をしましょう。
とはいえ、いきなり「退室ボタン」を押すのは、子どもとしても親としても、気が引けるのではないでしょうか。そんなときは保護者がサポート役となり、講師に退室の意図を伝えましょう。
「Sorry. My child seems tired today. Can we leave?(ごめんなさい。子どもが疲れてしまったようです。退室してもいいですか?)」と伝えるだけで、講師は理解してくれるはずです。
オンライン英会話は、自宅から気軽に英会話のレッスンを受けられる便利なサービスです。この気軽さを子どもの負担に変えないためにも、無理をさせないことが大切です。
疲れが出てしまうほどに頑張った子どものことを褒め、我が子に合ったペースを見つけられたなら、子どもが楽しそうに受講する姿を見られるのではないでしょうか。
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この記事を監修した専門家
大手進学塾にて約20年間、小学生〜高校生の英語指導に従事。中学受験・高校受験・大学受験まで幅広く指導し、多くの生徒の英語力向上を支援。その後教育ICT企業にて開発責任者として、オンライン英会話をはじめとした新しい英語学習サービスの開発に携わる。理論と実践、現場指導とEdTechの両面から、日本の英語教育の課題解決に取り組む。