【英検®準1級】効率的な勉強法とスケジュール|高校生向けの対策も解説
英検®準1級に最短合格するには、効率的な勉強法を実践していくことが大切です。
このコラムでは、英検®準1級対策にオススメの勉強法と勉強スケジュールを解説します。あわせて2024年度の問題形式リニューアルについても紹介します。
一般の受験生だけでなく、高校生にも役立つ情報をたくさん含みますので、英検®準1級を目指すひと全員の参考になるはずです。
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【最新版】英検®準1級の基本情報
英検®とは、公益財団法人日本英語検定協会が主催している「実用英語技能検定」のことです。英語能力を測る検定として、小学生から社会人まで幅広い年齢層の人たちが受験しています。
級数は1級、準1級、2級、準2級、3級、4級、5級の7つで、年に3回、実施されます。
準1級は、時事問題や社会的なトピックに関する「読む・聞く・書く・話す」能力が求められます。2級に比べて、より実用的な英語を使えるかどうかがポイントです。
試験内容
一次試験は、筆記試験(90分)とリスニング(約30分)に分かれます。
問題の構成は、下記のとおりです。
測定技能 | 問題番号 | 問題形式 | 詳細 | 設問数 | 解答形式 |
---|---|---|---|---|---|
リーディング | 1 | 短文・会話文の語句空所補充 | 文脈に合う適切な語句を補う | 18 | 4肢選択(選択肢印刷) |
2 | 長文の語句空所補充 (説明文・表論文など) | パッセージの空所に文脈に合う適切な語句を補う。 | 6 | ||
3 | 長文の内容一致選択 (説明文・表論文など) | パッセージの内容に関する質問に答える。 | 7 | ||
ライティング | 1 | 英文要約 (説明文など) | 文章の内容を英語で要約する。 | 1 | 記述式 |
2 | 英作文 (トピックなど) | 指定されたトピックについての意見を英語で論述する。 | 1 | ||
リスニング | 第1部 | 会話の内容一致選択 | 会話文の内容に関する質問に答える。(放送回数1回) | 12 | 4肢選択(選択肢印刷) |
第2部 | 文の内容一致選択 | 説明文などの内容に関する質問に答える。(放送回数1回) | 12 | ||
第3部 | Real-Life形式の内容 一致選択 | Real-Life 形式の放送内容に関する質問に答える。(放送回数1回) | 5 |
主な場面・題材 | |
---|---|
場面・状況 | 家庭、学校、職場、地域(各種店舗・公共施設を含む)、 電話、アナウンス、講義など |
話題 | 社会生活一般、芸術、文化、歴史、教育、科学、自然・環境、 医療、テクノロジー、ビジネス、政治など |
二次試験(スピーキング)
英検®準1級の二次試験は、面接形式のスピーキングテスト(約8分)です。日本人もしくはネイティブスピーカーの面接官と、1対1で英会話をします。
試験内容の詳細は、以下のとおりです。
測定技能 | 問題番号 | 問題形式 | 詳細 |
---|---|---|---|
スピーキング(約8分) | ― | 自由会話(フリートーク) | 面接委員と簡単な日常会話を行う。 |
― | ナレーション | 4コマのイラストの展開を説明する。(2分間) | |
No.1 | イラストについての質問 | イラストに関連した質問に答える。 | |
No.2,3 | 受験者自身の意見をたずねる質問 | カードのトピックに関連した内容についての質問に答える。 | |
No.4 | 受験者自身の意見をたずねる質問 | カードのトピックにやや関連した、社会性のある内容についての質問に答える。 |
(補足)2024年度の問題形式リニューアルによる変更点
2024年度から問題形式がリニューアルされました。準1級は変更点がもっとも多い級となっています。
英検®準1級の問題形式リニューアルの変更点
- 大問1の短文の語句空所補充が7問削除(単語問題)
- 大問3の長文の内容一致選択が3問削除
- 英作文に要約問題が追加
- 二次試験の大問4の質問冒頭に話題導入文が追加
二次試験の話題導入文とは、以下の例のマーカー部分の文章です。
例)The wealth gap between rich countries and poor countries often becomes a topic for discussion. Should rich countries do more to help poor countries develop?
※英検公式YouTubeチャンネルより抜粋
これまでは大問3の受験者自身への質問の後に、すぐに社会性のある質問に移っていました。
新形式ではその質問の前に、トピックが変わったことを示す上記のような文章が挿入されることで、質問が理解しやすくなりました。
合格点(合格率)
公式が発表している英検®準1級の合格点(合格基準点)と、合格率は、以下のとおりです。
一次試験 | スピーキングテスト | |
---|---|---|
合格点 | 1792/2250点 | 512/750点 |
合格率* | 16.0% | ― |
※合格率は2015年のものになります。2016年以降、公式によるデータ発表はありません。
取得するメリット
- 4技能をバランスよく学べる
- 受験や入試で優遇される
- 進学後や海外留学に役立つ
- 就職活動でアピールできる
英検®準1級に向けて勉強すれば、「読む・聞く・話す・書く」の4技能をバランスよく鍛えられます。
また、準1級を取得していると、入学試験の英語で加点や見なし得点として扱われたり、授業料の半額給付といった進学後の優遇も得られます。
2024年時点で、準1級を入試や奨学金の審査に活用している大学は388校です。興味のある方は日本英語検定協会「英検・TEAP・IELTS 活用校検索」から確認してみてください。
英検®準1級は履歴書に記載できる検定なので、英語を活かした仕事に就きたい社会人にとっても取得するメリットが大きいです。
レベル:高校生でも合格できる?
英検®準1級は、大学中級程度のレベルに設定されています。
社会性のあるトピックが多く出題されるため、社会生活で求められる情報を英語で理解し、伝える能力が求められます。
また、求められる単語数も7,500~9,000語と、2級に比べて大幅に多くなっています。
そのため難易度が高いですが、勉強法を絞ってきちんと対策すれば、高校生でも十分に合格できるレベルです。
実際、英検®公式サイトにも高校生の方の合格体験談が掲載されていますので、ご安心ください。
【英検®準1級】期間別の勉強スケジュール
準1級レベルになると、どれだけ戦略的に勉強スケジュールを立てて対策できるかが重要になってきます。
この章では、1ヶ月のケースと2ヶ月のケースに分けて、勉強スケジュールについて解説します。
1ヶ月で合格を目指すケース
- 1週目:過去問に目を通して弱点や苦手なポイントを押さえる
- 2~3週目:長文読解に取り組みつつライティングを練習する
- 4週目:過去問をできるだけたくさん解く
前提として、単語帳とリスニングは毎日少しずつ継続することを心掛けましょう。
その上で、1ヶ月で合格を目指したい方は、過去問に目を通すことから始めてください。
「どのような問題が出題されるのか」「各設問の時間配分はどれくらいが適切か」を把握することで、対策の力点が変わってきます。自分がどのタイプの設問に弱いのかも確認しましょう。
英検®準1級を受けるレベルの人は、すでに文法の基礎はできているはずです。
それよりも特定のトピックや時事問題のボキャブラリーが足りていないことに気付くケースが多いと思います。そのため、単語帳とあわせて長文読解に取り組み、トピックごとに英単語をグループ化して覚えていくのがオススメです。
長文読解の解答を読むときは、単語や熟語を覚えるとともに、そのトピックの時事的な知識も記憶しましょう。英作文やスピーキングで流用できるようになれば、得点につながります。
試験本番の10日ほど前を目安に、過去問を解く時間を増やしていくとよいでしょう。特に受験日の数日前は試験と同じ時間帯に過去問を解くと、良い予行演習になります。
面接対策を開始するのは、一次試験の合格後からでも大丈夫です。
2ヶ月で合格を目指すケース
- 1~2週目:単語やリスニング対策をしながら文法知識の基礎固めをする
- 3~5週目:長文読解とライティング対策に専念する
- 6~8週目:時間を測りながら過去問をたくさん解く
2ヶ月で合格を目指す方も、まずは過去問に目を通しましょう。
問題形式とともに自分の苦手な文法項目を理解したら、その分野の文法問題をできるだけ解いて完璧にしておいてください。文法理解に穴があると、長文読解などでつまずいて時間を取られる可能性があるからです。
なお、単語帳の周回とリスニングは、スキマ時間を見つけて継続的に行いましょう。
文法の確認が済んだら、どんどん長文問題を解いていってください。このときにオススメしたいのが、特定のトピックに関する単語や熟語、背景知識をノートにまとめてみることです。
ノート作りはライティング対策をするときに役立ちます。どういう論理展開で書いていいかわからない人は、まずは長文に出てくる論述を真似することから始めましょう。
また、二次試験では時事問題や社会性のあるトピックに関して意見を述べることが求められます。このときに長文読解で得た知識や意見を応用できるため、ノート作りは一石二鳥です。
本番までの3週間ほどは、ひたすら時間を測って過去問や予想問題集に取り組みましょう。
なお、余裕がある人は早めに二次試験対策を始めるのも良策です。オンライン英会話などで毎日短時間だけ英会話に取り組むと、少ない負担で面接対策ができます。
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英検®対策以外にも様々なカリキュラムを取り揃えているうえに、1人分の料金で家族みんなが利用できるため、非常にお得です。
クラウティについて詳しく知る【英検®準1級】各パートの効率的な勉強法と参考書
この章では、準1級の各パートの効率的な勉強法と参考書について解説していきます。
単語・熟語の勉強法
- 一冊の単語帳を何周も読む
- トピックやテーマごとに覚える
- 音声を聞いて発音しながら書く
英検®準1級の合格のカギを握るのは、単語・熟語です。
単語・熟語の勉強法としては、単語帳を一冊に決めて何周も読むのが効果的です。可能であれば例文も含めて、何度も読んで記憶しましょう。
準1級では社会性の強いトピックが求められるため、ビジネスや経済、科学技術などに関する単語も学ぶ必要があります。トピックごとにグループ化して単語を覚えるという勉強法がオススメです。
また、単に単語帳に目を通すだけでなく、音声再生アプリなどで発音を確認しながらスペルを書くと、記憶が定着しやすくなります。
単語・熟語対策の定番の単語帳は、「英検準1級 でる順パス単 5訂版」です。
過去5年分の過去問の中から、出題頻度の高い順に単語が並んでいるため、得点力アップに直結します。スマホやパソコンを利用して、アプリから音声を無料ダウンロードできます。
文法・長文読解の勉強法
- 過去問をたくさん解く
- 時間を測って読む
- 文構造を意識して読む
文法・長文読解の勉強法は、とにかく過去問をたくさん解くのが一番です。解説を読んで間違えたところをきちんと復習すれば、細かい文法知識も身につきます。
長文のリーディングの際には、必ず本番を意識して時間を測りましょう。
速読が苦手だったり、まだ文法に自信が持てないという人は、文構造を意識して読むのがオススメです。英文をパーツに分けて理解できるようになると、リーディングの底力が付きます。
文法を学び直したい人にオススメなのは「英検準1級をひとつひとつわかりやすく。改訂版」です。
準1級の合格に必須の文法知識が超基礎レベルから説明されている上に、ライティングとスピーキングの対策までできるくらい問題が充実しています。2024年度の問題形式リニューアルにも対応しています。
長文対策にオススメの問題集は「最短合格! 英検®準1級 リーディング問題完全制覇」です。
医療・健康、社会・政治・ビジネスなど、頻出5ジャンルの計45の長文と143問が収録されているだけでなく、選択肢の引っかけなどについても丁寧に解説されています。
ライティングの勉強法
- 構成のテンプレートを身につける
- 段落を一文に要約する
- 時間内に書く訓練をする
英検®準1級のライティングは、2024年度の問題形式リニューアルに伴い問題数が増えています。その分だけ比重が大きくなっているため、要点を絞った対策・勉強が大切です。
ライティングの採点基準は、主に以下の4つに分かれます。
- 内容:テーマに沿った内容の文章かどうか
- 構成:論の構成が整っていて自然かどうか
- 語彙:トピックに合った英単語を使えているかどうか
- 文法:文構造や表現のバリエーションが多彩かどうか
上記のうち、語彙や文法はリーディング対策で自然と身につきますが、構成力は別に勉強する必要があります。構成の良し悪しは答案の印象全体に影響する重要なポイントです。
最も効果的なのは、主張→根拠の説明(2つの段落)→結論という構成のテンプレートをひたすら練習して身につけることです。その際、120~150語に収めることも意識しましょう。
要約問題の勉強法としては、長文の段落を一文で要約するのがオススメです。
トピックの評論文も基本は「主張→根拠→結論」という構成を持っています。長文読解のときに「どこが主張でどこが根拠なのか」をパーツに分解できるようになると、要約がうまくなります。
英検®向きのライティングを勉強したい人には、「英検分野別ターゲット英検準1級ライティング問題」と「英検合格のための要約問題 予想問題集」がオススメです。
リスニングの勉強法
- シャドーイングする
- ディクテーションをする
- 倍速再生でリスニングする
リスニングの勉強法は2級と準1級であまり差はありません。再生された音声の後を追うように発音していく「シャドーイング」を継続して続けましょう。
また、音声にあわせて文章を書き出していく「ディクテーション」も効果的な勉強法です。これはライティング対策にもなります。
そのほか、アプリやYouTubeで音声を倍速で流すのも効果的です。
なお、英検®準1級のリスニング対策本は少なく、いまのところは「英検分野別ターゲット英検準1級リスニング問題 改訂版」が定番とされています。
この問題集は練習問題が92問、模擬テストが58問と手厚く、イギリス英語を含む本番そっくりのナレーションをCD・アプリから再生できるのでオススメです。
スピーキングの勉強法
- 時事問題の解説やニュースサイトを見る
- 使える表現やフレーズを身につける
- 英会話レッスンを受ける
英検®準1級のスピーキングの特徴は、社会的なトピックについて意見を求められることです。しかも個人的な体験を根拠にするのではなく、一般的・客観的な根拠を挙げねばなりません。
そのため、普段から英語のニュースに触れたり、時事問題を調べて背景知識を集めておくという地道な勉強が効いてきます。
前にも述べたように、特定のトピックの知識・教養と英単語を結びつけて覚えるには、長文読解の文章で参考になったところをノートに書き留めておくのが有効です。
また、スピーキングでは設問ごとに使える表現やフレーズを身につけられているかどうかがカギになります。例えば、以下のような表現が意見を述べるときに応用しやすいです。
準1級の面接で使える表現やフレーズ
- I’d think that ~
- It is necessary to ~
- It is hard / easy to~
- It is said that ~
- Many people ~
スピーキングの勉強法で最もオススメなのが、オンラインの英検®対策を受けてみることです。
自宅から手軽に学べるだけでなく、実践に近い練習ができます。最初はハードルが高いと感じるかもしれませんが、回を重ねるうちに慣れてきて効果を実感できる方が多いです。
クラウティは、英検®の二次試験対策ができるオンライン英会話サービスです。予想問題を解きながら、本番に近い「話す・聞く」の反復練習ができます。
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クラウティについて詳しく知る【英検®準1級】勉強法についてのよくある質問
Q1.独学で合格するための勉強法を教えてください。
独学での合格を目指すための勉強法は、これまでに解説したものと基本的に同じです。
ただし独学の場合は自己管理が難しいため、きちんと学習計画を立てて、勉強時間を確保できるかどうかがカギになってきます。
「来週までに単語帳を2周読み返す」「今週は平日1時間、土日4時間は勉強する」など、無理なく達成できるToDoリストを作成して、勉強を進めるのがオススメです。
Q2.英検®2級との大きな違いは?
一次試験については、2級と準1級のあいだに大きな問題形式の違いはありません。文章のテーマが社会的なものになり、読み書きの量が多くなるという点が主な違いになります。
しかし二次試験(面接)では、2級までの音読パートが無くなり、代わりにナレーションが追加されます。これは1分間で4コマのイラストを説明するストーリーを考え、2分間で口述するというものです。
また、冒頭で2~3往復のフリートークを求められるという点も大きな違いです。これらに対応するには普段から英会話に慣れておく必要があります。
Q3.裏ワザがあれば教えてください。
これを実践するだけで高得点が狙えるといった裏ワザは中々ありません。しかし過去問やサンプル問題から傾向を掴んで、準1級全体に通用するコツを見出すことはできます。
例えば、スピーキングの4コマのイラストなどは、サンプル問題を複数見ると「問題発生→対策→(一応の)解決→他の問題発生」という展開がかなりの割合を占めています。
高得点を取る人は、こうした特定の設問にありがちな展開や論述のパターンを掴むのが上手です。最短で準1級を取得したい人は、裏ワザを探すよりも、こうしたパターンを把握することに専念しましょう。
まとめ:英検®準1級は勉強法しだいで高校生でも合格できます
このコラムでは、英検®準1級の面接の流れや効率的な勉強法について解説しました。
準1級は難易度が高いですが、勉強法を絞って丁寧に対策すれば高校生でも合格できます。
ただし、独学だと難しいと感じる場合は、専門の英検®対策レッスンを受けることをオススメします。
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