英検ジュニアのゴールドとは?英検®5級との違いやレベル、対策を解説します
英検ジュニア(英検Jr.®)の「ゴールド」は、英語学習に慣れた子どもがステップアップを目指すのに適した級です。
しかし、英検®5級とどちらを受けるか迷っている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、ゴールド級の試験内容やレベルや対策とともに、英検®5級との違いを解説します。
子どもの英検®もしくは英検ジュニアの受験を検討中の方は、ぜひ読んでみてください。
目次
英検ジュニアのゴールド(GOLD)とは?
英検ジュニアとは、子どもが英語に親しみ、外国の文化を理解することを目標として開発された『育成型ゲーム感覚』のリスニングテストです。
ゴールド(GOLD)とは、その英検ジュニアのなかで最上級のグレードのことです。
ゴールドの到達目標として、運営元の日本英語検定協会は以下の3つを掲げています。
- 日常生活での身近な事柄に関する語句や表現を聞き、理解する。また、それに対して質問したり応答したりする
- まとまった会話や文章を聞いて、その中の情報を理解し、その場面状況を判断したり要旨を把握したりする
- 身の回りの語句や簡単な短い文を読む
対象は小学校高学年ですが、ある程度長期的に学習を続ければ、未就学児でも解答できるレベルです。
なお、英検ジュニアには合否判定はなく、「正答率」が成績の代わりになります。この正答率が80%を超えるかどうかが、修了と言えるかどうかの一応の目安になります。
受験料はオンライン版で2,700円、ペーパー版(※グループ受験のみ)で2,900円です。
試験内容
英検ジュニアのゴールドの試験時間は「約45分」です。
回答形式は、項目に〇を付けるか、絵をえらぶ選択式になっています。
受験の目安と試験内容は、下記のとおりです。
受験の目安
参考対象 | 英語習熟度の目安 |
---|---|
英検ジュニアの受験 | SILVERを受験して80%以上正解した児童 |
塾などでの学習 | 2年~3年程度 (50分のレッスンを週1回受けている場合) |
小学校での英語活動 | 3年半~5年程度 (50分のレッスンを週1回受けている場合) |
文字の学習 | 2年~3年程度 |
試験内容
大問番号 | 大問の名前 | 問題内容 | 解答方法(音声もしくは絵を選択) | 小問数 |
---|---|---|---|---|
1 | 絵にあう文は? | …is…などの表現を用いた文を3つ聞き、絵に合った内容のものを選びます。 | 音声 | 8問 |
2 | ちがうものはどれ? | 4つのものの名前(音声)をまとめて聞き、その中からカテゴリーに合わないものをひとつ選びます。 | 音声(絵なし) | 6問 |
3 | 返事をしよう | 問いかけを聞き、その内容に合った応答を選びます。 | 音声 | 6問 |
4 | お話をきこう | 物語や紹介文などのまとまった文章を聞き、その内容に合った絵を選びます。 | 絵 | 5問 |
5 | 文字にあう絵は? | ひとつの語(文字)を見て、それに合った絵を選びます。(音声なし) | 文字(単語) | 6問 |
6 | 絵を見て答えよう | 1枚の絵を見ながらWhere…?やWhat…?などを使った質問を聞き、その内容に合った応答を選びます。 | 音声 | 8問(4問1組×2) |
7 | どんなお話? | 2人の会話を聞き、その内容に合った文を選びます。 | 音声 | 3問 |
8 | 質問してみよう | 絵を見ながらその状況についての説明を聞き、その内容に合った質問文を選びます。 | 音声 | 4問(2問1組×2) |
9 | 4コマまんが | 4コマの絵(文字入り)を見ながら会話を聞き、抜けているセリフに合っている文を選びます。(選択肢に音声はなし) | 文字(文章) | 4問(2問1組×2) |
チャレンジコーナー | 自分自身やある物事に関する質問を聞き、自分の考えに合った(または近い)応答を選びます。 | 音声 | 5問 |
試験時間がシルバーよりも10分も伸びているほか、2~3往復の会話文を理解して英語で読まれる応答を選択するなど、難易度が高くなっています。
なお、テストのレベルや形式、試験時間等はペーパー版とオンライン版で違いはありません。
レベル(難易度)
ゴールドは英検ジュニアのグレードのなかで、最難関のレベルです。
出題内容は公共の場を含む日常生活での会話がメインですが、状況を適切に把握して正しい応答文を選ぶ理解力が求められます。
さらに会話の量がシルバーよりも多いため、連続した英語を聞き取って覚えておくちからも必要です。
■出題例(英検ジュニア公式サイトのサンプル問題より抜粋)
A:Good morning, Ken. What’s wrong?
B:Good morning. I’m really sleepy.
A:Why?
B:Because I played computer games until late last night.
A:I see. But don’t fall asleep during test!
B:Test!? Oh, I forgot about that.
選択肢:①Ken studied the test last night. ②Ken slept very well last night. ③Ken played computer games last night.
対象が小学生高学年のため、未就学児はある程度の年数、英語学習を積んできた子でないと難しい内容になっています。
受験するメリット
- 英語の早期学習の足がかりになる
- 英語のテストに慣れることができる
- 合否にとらわれずに学習意欲を高められる
- 客観性の高いデータで英語の上達度を測れる
- 賞状を模した成績証明書が届くので自信が付く
- 一番難しいグレードを修めたという達成感が得られる
英検ジュニアはもともと、児童の英語能力の研究と調査を目的に作られたため、客観性の高いデータをもとに英語の上達度を計測できるという利点があります。
しかし、一番のメリットは合否にとらわれずに楽しく勉強しながら英語を学べる点です。
受験後には個人成績表とともに金色のシールが貼られた賞状のような成績表が届くため、子どもが達成感を得やすいです。
過去問・模擬テスト・サンプル問題
英検ジュニアのゴールドの過去問は、現在は公開されていません。
ただし、運営元の日本英語検定協会の公式サイト上で、サンプル問題を見ることができます。
英検Jr.®オンライン版のページで会員登録をすれば、模擬テストを受けることも可能です。
英検ジュニアのゴールドと英検®5級、どちらを受けるべき?
英検ジュニアのゴールドの受験を考えている方のなかには、英検®5級とどちらを受けさせるべきか、迷っている方もいるでしょう。
自分の子どもにはまだ英検®は早いと思う方もいるかもしれません。
結論から言えば、シルバーで80%以上の正答率を取る実力があるなら、英検®5級に挑戦しても問題ありません。
英検ジュニアのゴールドと英検®5級は、下記のように試験時間や出題内容が近いからです。
英検ジュニア(ゴールド) | 英検®(5級) | |
---|---|---|
合否判定 | なし(成績は正答率で表示) | あり |
試験時間 | 約45分 | 約45分 (筆記20分、リスニング約20分) |
測定技能 | リスニングのみ | リーディング、リスニング、スピーキング (※スピーキングは合否には関わらない) |
受験の目安 | 小学校高学年程度 | 中学校初等程度 |
出題内容 | ・基本的な英単語や語句の理解 ・3往復以上の会話の聞き取り ・文字と音声の結びつきの理解 ・疑問文や質問文の理解と応答 ・人物の行動や状況の理解など |
基本的な語彙理解と空欄補充 日常会話の定型表現の理解 簡単な文章の並べ替え 簡単な応答文の選択など |
受験方式 | ペーパー試験 オンライン試験 |
ペーパー試験 オンライン試験 |
受験料(税込) | ゴールド:2,700円~ | 2,500円~ |
年齢制限 | なし | なし |
ただし、英検ジュニアのゴールドに比べて、英検®5級はリーディングの比重が大きいという違いがあります。
子どもが文字学習に不安があり、まだリーディングに慣れないようであれば、まずは英検ジュニアのゴールドを修めて、自信を付けてから英検®5級に挑むのがよいでしょう。
英検ジュニアのゴールドの対策と勉強法
英検ジュニアのゴールドで正答率を上げるためには、相応の対策が必要になってきます。
その際には、下記の勉強法がオススメです。
- オンラインの英会話レッスンを受ける
- 参考書や問題集を読む
- ゲーム性の高い英語学習アプリを利用する
- YouTubeの英語学習チャンネルを視聴する
この章では具体的な本やアプリ等を挙げながら、英検ジュニアのゴールド対策について解説します。
オンライン英会話を受ける
一番のオススメは、オンラインの英会話レッスンを受けることです。パソコン、タブレット、スマホなどを利用して、ご自宅から簡単にレッスンを受けられます。
オンライン英会話の特長
- 移動の手間が省けて続けやすい
- オンラインのテストを受ける練習になる
- 先生と楽しみながら英語学習を進められる
- リスニングだけでなくスピーキングも学べる
長丁場になりがちな英検ジュニアのゴールド対策も、英会話レッスンを受けることで楽しみながら勉強することができます。
クラウティは、英検ジュニア対策にも使えるオンライン英会話サービスです。子どもの扱いに慣れた先生と遊びの延長で英語を学べます。
月額4,950円〜と業界内でもトップクラスの低価格で、最大限に活用すれば1レッスンが73円〜とかなりお得です。英検®対策レッスンも提供しているため、先を見据えてご利用いただけます。
また、多くの子ども向けオンライン英会話サービスがレッスン時間を25分としているのに対し、クラウティは10分と25分から選べます。小さなお子様でも最後まで集中しやすいため、「最後まで頑張れた!」という自信に繋がります。
クラウティについて詳しく見る参考書や問題集を読む
英検ジュニアはリスニングのみのテストなので、基本はオンライン教材だけで十分対策できます。
ただし、ゴールドでは4コマまんがの設問の吹き出しで英語の文章を読むことが求められます。
したがって、参考書などを読んでリーディングに慣れるのも効果的です。
近年は専用の対策本が出版されていますので、それらを使うことをオススメします。
英検ジュニアのゴールド対策にオススメな参考書(問題集)
- 楽しくはじめる英検Jr.シリーズ ゴールド 新装版 – 本番同様の形式とイラストで英単語や会話表現を学べる英検ジュニアのゴールド対策本として定評があります。
- はじめて受ける 英検Jr.®スーパードリル ゴールド – 本試験と同形式の練習問題を2回分と模擬試験が4回分も付いた問題集です。
ゲーム性の高い英語学習アプリを使う
ゲーム性の高い英語学習アプリは、勉強に飽きやすい小学生以下の子どもに有効です。
最近では、アニメーションを駆使して子どもを楽しませながら英語学習をサポートしてくれるアプリが多数あります。
英語学習に親しみやすくなるだけでなく、勉強に積極的になれるのでオススメです。
英検ジュニアのゴールド対策にオススメな英語学習アプリ
- Studycat(Google Play、App Store)– 言語学習の専門家が2歳~10歳の子どもを対象に作成したアプリ。ゲームや歌を通じて遊びながら英語の基礎を身につけられます。
- Kahn Academy Kids(Google Play、App Store)– 世界的に有名な教育系の非営利団体が開発したアプリ。英語の物語やアルファベットの発音練習を含むので、ゴールド対策にオススメです。
YouTubeの英語学習チャンネルを視聴する
近年は英語を学びはじめた児童向けの高品質なYouTubeチャンネルが多数あります。なかには英検ジュニアのゴールド対策にうってつけのチャンネルもあります。
YouTubeを使うメリットは、無料で視聴できるうえに気軽に英語に触れられる点です。
有料教材並に充実したチャンネルもあり、未就学児や小学生の英語学習にオススメです。
英検ジュニアのゴールド対策にオススメなYouTubeチャンネル
- Alphablocks – イギリスBBCが提供している英語教育番組。アニメーションを通じてアルファベットや発音、英単語の読み方を学べるため、ゴールド対策の基礎作りに有効です。
- English Singsing speaking cartoon – まんが調のアニメで日常的な会話表現が学べるうえ、音声にあわせて字幕の色が変わるので理解しやすいです。ゴールドの対策に最適です。
英検ジュニアのゴールドに関するよくある質問
受験時の注意点は?
オンライン受験に限って言えば、まずはネット環境を整備・確認しましょう。支障なくテストを受けられる環境作りが大切です。
また、英検ジュニアのゴールドを受けるとき、子どもの場合は約45分もテストに意識を集中させるのは難しいかもしれません。
そのため、集中が切れたとしても回答はあきらめないように、付き添いの方が上手になだめることが大切です。
テストを受ける部屋に物が散らかっていないかなど、物理的に試験にふさわしい環境が作れているのかという点にも注意してください。
結局のところ、どの勉強法が一番効果的ですか?
英語に慣れ親しむという英検ジュニアの趣旨と、生の英語に近いリスニングのちからが試されることを考えると、オンライン英会話レッスンがもっとも効果的です。
日頃から英会話やお遊戯をしているだけで勉強できるため、試験対策に伴う子どもへの負担の軽減にもつながります。
将来的に英検®を受けさせたい場合も、この機会に英会話レッスンを始めることで英語学習のハードルを下げることができるため、オススメです。
合格率や合格ラインを教えてください。
先述したように英検ジュニアには合格判定はなく、正答率が成績として計測されます。したがって合格率や合格ラインはありません。
ただし、80%を超えたかどうかがそのグレードを修めたかどうかの目安になっているため、これが実質的な合格ラインや合格点と言えるでしょう。
ちなみに、受験後に発行される個人成績表には、年齢や学習年数が同じ受験者の平均値等が示されます(オンライン版は受験後すぐに結果が確認可能、ペーパー版は約1ヶ月半後に結果が郵送されます)。
まとめ:英検ジュニアのゴールドは英語力に自信を持ちたい子どもに最適です
このコラムでは、英検ジュニアのゴールドの試験内容やレベル、オススメの勉強法を解説しました。
英検ジュニアのゴールドで正答率を上げるには、無理なく継続的に英語を学べる環境作りが大切です。
本文でも紹介したように、オンライン英会話サービスのクラウティは、通常の英会話レッスンだけでなく、子ども向けにゲーム感覚で英語を学べるカリキュラムが揃っています。
英検®対策もできるため、将来的に英検®を受けさせたいという方にも継続的に使えます。さらに1人分の料金で家族みんなが利用できるため、非常にオススメです。
今なら無料体験レッスン実施中ですので、興味がある方はぜひ試してみてください!
※英検®および英検Jr.®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。このコンテンツは、公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。